シーエスジー、ティー・アンド・エスなど聞きなれない業者から請求が来た場合

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シーエスジー、ティー・アンド・エスなど聞きなれない業者から請求が来た場合

当事務所に寄せられる相談で、株式会社シーエスジー（北海道札幌市中央区）や株式会社ティー・アンド・エス（東京都港区芝大門）、天徳企画（大阪市西成区）など、あまり耳にしない業者から請求が来た、という相談がたまに寄せられます。

株式会社シーエスジーは日本プラム、株式会社ティー・アンド・エスはアイシン（かつて存在した日掛け金融業者）から債権譲渡を受けた、などと主張しておりますが、そもそも債権回収業者でないものが債権回収を行う事は違法ですし最高裁の判例でも出ております（平成24年2月6日）。

これらの業者の多くは、最初はお知らせや督促などと銘打って、そのうち「訴訟予告」「最終通知」「訪問予告」など、明朝体や楷書体などで大書きした、いかにも緊迫感が増しているかのような通知を短期集中もしくは長期間連続して送ってくる傾向があり、それに驚いて連絡をしてしまうケースもあるのではないでしょうか。

ティー・アンド・エスからの請求通知があった場合についてはこちら>>

シーエスジーの過払い金請求についてはこちら>>

その狙いはずばり「時効中断」です。

商法第５２２条で「商売上の賃借金、立替金、保証、連帯保証、損害賠償、原状回復など一切の商事債権」の時効は５年とされております。つまり、貸金業者からの借金の時効は５年です。但し判決など裁判手続きを経たものは１０年です（民法第１７４条の２）。

そして、これらの業者に譲渡された「債権」は、相当の確率でこの時効期間を過ぎたものです。

しかし、この時効は、主張しないと時効消滅しません（これを「援用」と言います）。

一方、もし「払うとの約束」をしたり、１円でも払ったりした場合は、この時効期間のカウントは止まることになります（これを「時効の中断」と言います）。
　
つまり、あたかも「実際に自宅や職場に取立てに来るのではないか」と緊迫度が増しているかのような書面を送りつけてくるのは、それを読んで連絡してもらい、「少しずつでも払う」との約束を取り付けたり、実際に払ってもらって時効を中断する狙いです。

当事務所にご相談いただいたケースでは、調査の結果、これらの業者の多くが時効期間を過ぎておりましたので、時効消滅を主張する内容証明郵便を送付して終了、というケースが多くございます。

当事務所では直近ではシーエスジーは2020年7月、ティー・アンド・エスは2020年6月に消滅時効の対応を行いました。（2021年6月18日加筆）

もし、聞いたことないような業者から請求など通知が届いた場合は、送付元業者に直接連絡する前に、ぜひ当事務所にご連絡ご相談ください。